S-92量産型初飛行

 

  

 シコルスキー社が開発中のS-92大型ヘリコプターは10月9日、量産型が初飛行した。

 これは原型4号機にあたり、顧客の要望を入れて設計変更をしたもの。胴体を41cm延ばしてドア開口部を広げると共に、キャビン内部が大きくなった。これに伴い尾部パイロンの高さを下げ、水平安定板の位置も変更になっている。

 またコクピットには新しいロックウェル・コリンズを装備、6×8インチの4面カラー液晶ディスプレイがついた。これを5面にすることも可能。ディスプレイ画面には、アビオニクス・マネジメント・システム(AMS)により、基本的な飛行データと航法に関する情報が統合表示される。

 またディジタル・マップ、気象レーダー、地形情報、エンジン警報、その他の参考データも自動的に処理して表示する。画面は日光でも夜間でも読みとり可能で、夜間暗視ゴーグル(NVG)にも対応している。

 今後のS-92は、すべて、このコリンズ・コクピットになる予定で、ヘリコプターとしては最新、最高の技術製品である。

 シコルスキーS-92は下表のとおり、これまで原型3機で総計760時間の試験飛行を重ねてきた。原型2号機は380時間以上、3号機は221時間、5号機は初めてキャビンを延ばした機体だが、今年初めに飛びはじめて157時間を飛んだ。そしてこのほど4号機が飛んだわけだが、ほかに1号機は地上耐久試験機として1999年以来、ギヤボックスやトランスミッション系統などの長時間運転などに当たっている。

S-92原型

概    況

最近までの飛行時間

1号機

地上試験機

――

2号機

1998年12月23日初飛行

380時間

3号機

1999年10月初飛行

221時間

4号機

初の量産型

2時間

5号機

初の胴体延長型

157時間

合 計

――

760時間

 S-92はこれまで、カナダの石油開発支援をしているクーガー・ヘリコプター社、バンクーバーで定期旅客便を運航しているヘリジェット・インターナショナル、フィンランドのコプターライン、ノルウェーのリース会社エアコンタクト・グループなどから約15機の注文を受けている。

 最近では米ERAアビエーション社から、メキシコ湾の石油開発支援用の機材として受注した。ERAは、これを2003年に受け取り、メキシコ湾では最も早く同機の運航をはじめる計画。

 S-92は2002年に型式証明を取得する予定である。

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