
S-76改良計画進む
シコルスキー社はS-76ヘリコプターの改良計画を進めている。これは飛行性能、快適性、信頼性、運航コストのあらゆる面で改善をはかろうというもの。S-76は20年余りにわたって、このクラスの先端的なヘリコプターとして高い評価を得てきたが、ここでさらに新たな飛躍を遂げようという試みである。
具体的には目下開発中のS-92やRAH-66コマンチの技術を採り入れ、エンジン出力を強化し、アビオニクス類を最新のものとし、新しい静かな尾部ローターを採用、キャビンにはアクティブ・ノイズ・コントロール(ANC)を装備するというもの。
新しいエンジンはチュルボメカ・アリエル2S2ターボシャフト。現用アリエル2S1にくらべて出力が6%大きくなり、その分だけ飛行性能が向上する。アビオニクスは平面液晶ディスプレイとディジタル・データ・バスを採用、整備作業の簡便化と安全性向上のためにHUMSを取りつける。さらにGPS航法装置を装備して自動進入からホバリングを可能にする。
尾部ローターは新しいQTR(Quiet Tail
Rotor)に換装される。翼型を改め、ブレード先端に後退角をつけて、騒音が少ない。同時に機能面も良くなることが、実機に取りつけて試験飛行をおこなった結果、実証されている。将来は、QTRの反トルク力に余裕のあるところから、回転数を下げていっそう騒音を軽減する構想が検討されている。
キャビンの快適性を上げるためには騒音と振動の両方に関してアクティブ・コントロール装置を取りつけ、主ギアボックスの騒音も小さくする。振動抑制のためのアクティブ・バイブレーション・システム(AVC)は、すでにS-92に取りつけ、効果のあることが実証されている。また騒音の少ない主ギアボックスはコマンチ・ヘリコプターの技術を準用するものである。
S-76はこれまでに500機以上が生産されてきた。改良型は2004年に型式証明を取る予定。

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