カモフKa-226の試験飛行再開

 

 ロシアのカモフ・ヘリコプター社は去る3月26日からKa-226双発タービン・ヘリコプターの試験飛行を開始した。これは同機の型式証明を取得するためである。

 Ka-226は1995年、ロシア防災省との間で災害対策のために使う取り決めがなされて開発がはじまり、4年ほど前に初飛行した。しかし1998年8月の経済危機によって資金が不足したため作業が中断、1999年中に引渡し開始の予定はすっかり遅れていた。ところが、このほど改めて防災省が20機の注文を出し、資金も出すことになって試験飛行が再開されたものである。

 Ka-226は同軸反転式のローター・システムをもち、全体の形状はコンパクトにまとまり、空力特性が良く、操縦性にもすぐれる。また前方のコクピットを除いては、キャビン部分が着脱式になっていて、ここに農薬散布装置を取りつけたり、カーゴスリングによって貨物を直接吊り下げ輸送することができる。キャビンがない分だけ機体自重が軽く、ペイロードも大きくなる。

 防災省は、これらの特徴に着眼し、本機を災害対策に当てることにしたもの。とりわけ尾部ローターがないので市街地でも安心して着陸できる点、都市防災には最適というので、緊急物資輸送はもとより、普段から救急業務に使う予定。

 ロシアでは4年前、ユーロコプター社から数機のBO105やBK117を輸入して、災害対策に使っている。特にモスクワではヘリコプターが日常的に救急活動をしており、ほかにも市内の交通情報、環境監視、建設作業などにヘリコプターが飛んでいる。

 それでも他の欧米諸国の大都市にくらべれば、ヘリコプターの利用は少ない。今後ヘリコプターの乗員はもとより、建設業者や医療関係者など、もっとヘリコプターの利用技術を身につけるための訓練を進める必要があるというのが防災省の考えである。

 カモフKa-226のエンジンはアリソン250-C20Bターボシャフトが2基。巡航速度は205km/h、航続距離600kmとなっている。1機あたりの価格は100〜150万ドルというが、将来は価格を下げるためにエンジンをロシア製のクリモフVKS-800その他に換装する考えもある。

 Ka-226の基本になっているKa-26ピストン機は、35年前に開発された機体で星形ピストン・エンジンを装備、計器類もきわめて原始的なものであった。それを今タービン化し、新しいアビオニクス類を取りつけて近代化しようというわけである。

 なおKa-26ピストン機は、かつて850機以上が生産され、日本にも2機が輸入されて飛んでいた。

(DMB、2001.4.4)

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