新 世 紀 の 夢

――エアバス社の将来構想――

 

   

 ドイツ『フルクレビュー』誌の新年号が、21世紀に向けた新しい超巨人機A380(550席)の開発に着手したばかりのエアバス社から、もっと先をゆく将来構想について聞いている。

 それによると基本的なコンセプトは騒音軽減で、そのためにはエンジン自体の騒音を引き下げるのは当然だが、機体メーカーの方もエンジンを今のように翼下面に吊り下げるばかりでなく、翼上面に移したり、場合によっては胴体の上に取りつけるといった方法を取る必要があるとしている。こうすれば飛行機が頭上を飛んでも、地上の人への影響は少なくなるというわけである。

 これまでも、主翼の上にエンジンをつけたVFW614旅客機や、胴体の上にエンジンをつけたA-10攻撃機などの例が見られる。

 

 次は左右の主翼を結合してしまうもので、空力的には複雑な問題が起こるが、構造的には単純になり、重量も軽くなるし、スパンは小さくてすむ。けれども抵抗が大きくなるのが問題かもしれない。

 

 第3の将来構想は機首にカナード翼を取りつけるもの。これで昇降舵の働きをするから尾翼についている本来の昇降舵が小さくてすみ、全体として機体重量を減らすことができる。また巡航特性が良くなり、燃料消費が非常に少なくなる。

 さらに、カナード翼を大きくすれば揚力をもたせることも可能になり、主翼を大きくしたりスパンを広げたりしなくても、全体の揚力が増加し、機体の総重量を増やすことができる。そして着陸の際の低速飛行中の操縦性も良くなる。

 

 第4の構想は胴体と翼を一体にしてしまうもので、抵抗が減るので、燃費がいちじるしく少なく、したがって長距離飛行に適する。たとえば下図は乗客1,000人乗りの長距離旅客機で、将来A380の後継機となるかもしれない。

 

 もとより、どの構想も現実的な計画ではない。けれども将来この中のいくつかのアイディアは現実のものとなるであろう。楽しみの大きな新世紀の夢である。

(DMB、2001.1.3)

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